「スポーツ医・科学の観点からのジュニア期における スポーツ活動時間について(文献研究)」

「スポーツ医・科学の観点からのジュニア期における スポーツ活動時間について(文献研究)」

 

1. オーバートレーニングに関する国際的な研究結果

2. スポーツ医・科学関係機関の提言

3. まとめ

 

【詳細】

1. オーバートレーニングに関する国際的な研究結果

<研究1>Rose 他(2008年)

スポーツ活動時間が長いほどスポーツ外傷・障害の発生率が 高く、特に、16時間/週以上でより高くなるということが示 された。

 

<研究2>Loud 他(2005年)

16時間/週以上の活動をしている女子は、16時間/週未満 の女子に比べて疲労骨折の罹患率が約2倍であった。

 

<研究3>Jayanthi 他(2015年)

1週間あたりのスポーツ活動時間が、“年齢×1時間”より多 い場合には、スポーツ外傷・障害、特に重いスポーツ障害が 発生する可能性が高かった。

 

<研究4> Ohta-Fukushima 他(2002年)

疲労骨折で来院したアスリートのうち、71.3%が、週6日 以上スポーツ活動を行っていた。

 

2. スポーツ医・科学関係機関の提言

<提言1>
国際オリンピック委員会(2008年)

『エリートのジュニアアスリートに対する声明』

ジュニアアスリートの育成に関して、保護者やコーチ等の関 係者は、適切な栄養、十分な睡眠、学業、心身の健康と社会 活動への参加等を含めた、バランスの良いライフサイクルで 過ごすことができるようにすること、練習量を制限し、楽し く満足して活動ができるようにすること等を提言している。

 

<提言2>
米国小児科学会 (2007年)

『ジュニアアスリートにおけるスポーツ障害、オーバートレーニングとバーンアウトについて』

ジュニアアスリートの心身の回復という観点からは、少なく とも週に1、2日はスポーツ活動を全く行わない休養日を設 けること等を提言している。

 

<提言3> 全米アスレティックトレーナーズ協会(2011年)

『ジュニア期のスポーツ障害予防に関する声明』

少なくとも週に1、2日は休養日を設けること等を提言して いる。

<提言4>
アメリカ臨床スポーツ医学会(2014年)

『ジュニア期のスポーツ障害とバーンアウトに関する声明』

16時間/週以上のトレーニングを行うと、医療ケアを必要 とするスポーツ障害のリスクが高まることに留意すべきで あること等を提言している。

3. まとめ

行き過ぎたスポーツ活動を行うことは、スポーツ外 傷・障害やバーンアウトのリスクが高まり、体力・運 動能力の向上につながらず、具体的には、休養日を少 なくとも1週間に1~2日設けること、さらに、週あ たりの活動時間における上限は、16時間未満とするこ とが望ましいということが示されている。

 

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ジュニア期におけるスポーツ活動時間について

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